【戦後75年】コロナ禍のなか、日本の戦争映画史を振り返る!
「コロナ禍」で、すっかり忘れられている感があるが、今年は戦後75年の節目の年である。さらに、日本製の航空機のなかで、史上もっとも多くの機数が生産され、もっとも有名な戦闘機でもある零式艦上戦闘機(零戦)が日本海軍に制式採用されて80年の年でもある。
筆者はこれまで25年にわたって、零戦搭乗員をはじめとする戦争体験者数百名にインタビューを重ね、関連書籍を14冊上梓、その縁で、いくつかの映画やテレビドラマ、ドキュメンタリー番組で時代考証、監修をつとめてきた。そんな目で、戦中から現代に至る「零戦が登場する映画」を見返すと、同じ時代を描きながらも、作品がつくられた時代の空気が色濃く投影されているのがわかる。コロナ禍で外出自粛が続くいま、DVDやインターネットを通じて比較的見やすい作品を中心に、(独断と偏見を交えて)その変遷をたどってみよう。