亀崎英敏元日銀審議委員に聞く「実体経済の構造改革に重点を」
--2008年7~12月は景気が加速的に落ち込んだ。当時、景気状況の先行きをどのようにみていたか 「08年9月に起きたリーマン・ショックの影響で、世界景気がどこまで落ち、どのくらい減速が続くのか見極めるのは困難だった。ただ、少なくとも欧米に比べ日本の金融機関は安定しており、国内景気への影響はほとんどないと思っていた」 --欧米の6中央銀行の協調利下げに日銀が参加しなかったことで円高が進み、国内景気が悪化した。対応が後手に回ったのでは 「後手に回ったとは認識していない。当時の日本の政策金利は0.5%と欧米に比べても低く、下げる余地も少なかった」 --結局、10月末には日本も遅れて利下げした。決…