中国人が熱狂する日本人ボクサー・木村翔「14億人市場への挑戦」
7月1日、横浜市内の公民館。WBO世界フライ級チャンピオンの木村翔(青木ジム)は「どん底からの頂点」と題した、自らの半生を語る講演を行った。その冒頭で聴衆の560人に問い掛ける。「僕のこと知っている人、試合を見たことある人はいらっしゃいますか。もしいたら手を挙げてください」会場を見渡すと、挙手している人はほとんど見当たらない。10人もいなかっただろう。木村は「まあ仕方ないか」という思いと落胆が入り交じる複雑な表情を浮かべた。そして続ける。