【ロシアを読む】政権浮揚か、政治闘争か ロシア元高官が相次ぎ逮捕
ロシアで3月末、閣僚経験者2人が逮捕された。汚職はロシアの“伝統的病理”とされるが、政権中枢にも近い人物が相次いで逮捕されるのは異例だ。逮捕の背景をめぐって露メディアや専門家の間では、汚職が支持率低下の一因となっている現状を重く見た露政府が政権浮揚に乗り出したとの見方に加え、2024年のプーチン大統領の退任を見据えた権力移行の下準備だという見方さえ出ている。いずれにせよ事件は政治的思惑をはらんでいると見る向きが強く、今後の推移に注目が集まっている。