【10%への壁】独仏では複数の税率「当然」
12月に入ってクリスマスムードに包まれたベルリン北東部の美しい街、プレンツラウアーベルク。この界隈(かいわい)で90年近く営業を続ける屋台に観光客が行列を作っていた。目当ては、ケチャップとカレー粉で味付けされた名物料理「カレーソーセージ」。順番が回ってくると女性店員に尋ねられた。「店内で食べますか。それとも、持ち帰り?」 ドイツでは、1960年代後半に日本の消費税に当たる現行の付加価値税が導入された当初から、食料品などを対象に軽減税率が採用されている。店内での飲食は19%の標準税率。持ち帰りは7%だ。